FPめがね

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「家賃並みの住宅ローンで家が建つ」には注意!維持費をプラスして計画する事が必要です

今、賃貸に住んでいて、もし家賃並みの支払いでマイホームが持てるとしたら…それなら買いたい、買えるかも!と夢膨らみます。

でも、ちょっと待ってください。確かに、家賃並みの支払いでマイホームは持てるかもしれませんが、家やマンション、不動産を持つと維持費がかかります。これから住宅購入を考えている方には維持費をしっかり把握して、計画することをおすすめします。

維持費は大まかにいうと、税金と修繕費です。住宅の購入を検討している方に読んで欲しいです。

 一戸建て、マンション共通の維持費用

それは税金、固定資産税です。家やマンション、土地などの不動産になどに課される地方税です。購入する場所の地価や建築物の違いで税額は変化します。

物件を購入する時には必ずどのくらいなのか聞いておきましょう!

一戸建ての維持費用

住宅のメンテナンス費用がかかります。私は少しリフォーム部門にいたことがありまして、お客様のリフォームを見てきました。平均的な話をすると

  • 概ね7年前後で外壁の継ぎ目を埋めているコーキングの打ち直し(紫外線の影響でヒビが入ってくるため)
  • 10年前後で外壁の塗装、屋根板金の塗装(選んだ外壁によりますが)
  • 10年を過ぎると家の中の電気製品が寿命を迎えて交換になります。給湯ボイラーや、IHクッキングヒーター、食洗機、暖房器具やエアコンなど電気設備によって違います。
  • 20年を過ぎると水回りのリフォームや外壁の張替えをする方が多いです。

理想としては修繕費として月々1〜2万円は貯めておきたいです。

 マンションの維持費用

マンションの場合は、修繕は修繕積立金として毎月支払うので、ローンの支払いに足して考えなくてはいけません。管理費、車を所有しているなら駐車場代、さらに駐輪場代やインターネット使用料などもかかる場合があります。月々の支払いはいくらなのかしっかり把握する為にも、希望の設備を使用するといくらになるのか、チェックしておく必要があります。

例として、札幌市のある新築マンションの物件概要を参考にしてみました。

※新築 2LDK 2階 61.74㎡、3,990万円 地下鉄徒歩1分

管理費   8,330円

修繕積立金 4,940円

駐車場代 12,000円

インターネット使用料 1,750円

自転車 1台 100円×3台=300円(我が家が購入したとしたら)

合計 27,320円

(他に管理準備金25,000円、修繕積立一時金309,000円がかかりますが、一括支払いなので諸経費扱い)

この物件を買うとしたら、住宅ローンの月々の支払いに27,300円を足して考えなくてはいけません。

マンション専有部分の修繕は別

マンションの修繕積立費は共用部分の修繕費になりますので、専有部分の修繕代は別に考えたいところです。一戸建てと同じで電気製品(ボイラーなど)の交換を考えると、だいたい月5,000円くらい貯めておきたいです。

資金計画の一例

3,990万円の物件を購入するのに、90万円と諸経費だけ自己資金として、3900万円を住宅ローンで借りた場合、3年固定金利0.7%、35年返済だと月々104,723円の支払いになります。

3年経つと基準金利から優遇金利を引いたものが金利になるので、3年後、基準金利が上がっていると支払いは増額します。その辺のリスクを踏まえた上で低金利の住宅ローンを利用してください。

固定資産税はこの物件に関しては大体150,000円/年くらいなので月々に割ると12,500円/月になります。(実際、固定資産税の支払いは一括か年4回に分けての支払いです。)

月々104,723円+修繕、管理費27,320円+固定資産税12,500円+個人修繕5,000円=149,543円

これが家賃相当なのか比較する必要があります。

札幌で月々10万円前後くらいの家賃を払っている人なら結構いると思いますが、15万円近くの家賃を払っている人はそう多くないと思います。

なのでこの場合、今の家賃が105,000円なら家賃並みで家は買えるかもしれませんが、維持費を含めたら月々の支払いは家賃並みではないということになります。

ではどうしたら今の家賃(105,000円)並みになるかというと

1.自己資金を増やして借入を減らし、月々の支払いを下げる。

借入を2,250万円に下げると(金利、借入期間は上記と同じ)月々は60,417円+維持費44,820円=105,237円。でも自己資金は1,740万円も必要になります。さらに諸経費も必要なので2,000万近く自己資金が必要になってしまいます。

2.購入する物件の価格を下げる。(中古も視野に入れる。)

1の計画から自己資金を減らすと購入価格が下がります。例えば、自己資金を750万円にすると3,000万円の物件が購入できます。物件価格が下がると維持費が下がるケースもあります。

3.維持費を生活費から捻出できるように生活費を見直す。

家計を見直してみると、結構余計に支払っているものがあったりします。住宅購入を検討する時をきっかけに家計を見直すのはおすすめです。我が家は通信料(携帯料金など)、車を1台手放す(便利な場所に引っ越したので)、旦那さんのお昼代(お弁当にした)などでかなり貯蓄にまわせました。

まとめ

無理のない計画をする為には、自分たちが払える額の確認、支払いや維持費の確認をしっかりとする必要があります。

資金計画をしっかり決めておかないと、つい気に入った物件を頑張って買ってしまい、後から支払い、維持が大変になってきます。

うちは何年か前にマンションを買おうかと思った時期がありましたが、支払い可能額と欲しい物件額が合わなくてやめました。それから1年後、保険の見直しをきっかけに家計の見直しを始めることになって、より具体的に、このぐらいの時期にマイホームを考えようと計画を立てることができました。あの時買わなくて良かったと思いました。ただ、札幌のマンションは価格上昇がすごくて、検討した時期よりかなり高くなっていて複雑ですけどね…。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。